検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
イオン選択性電極法(II)—問題点
山口 重雄
1
,
桑 克彦
2
1城西病院臨床検査室
2虎の門病院臨床化学
pp.789-797
発行日 1981年10月1日
Published Date 1981/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205372
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イオン選択性電極法(イオン電極法)によるナトリウム,カリウム,クロールの測定は,炎光法や電量滴定法による従来法と測定原理が異なる電気化学的分析法である.臨床検査室におけるイオン電極法の利用は,従来,pHメーターが主であった.しかし,イオン電極法による電解質の測定も,分析手段としてはpHメーターと同じであるが,生体試料を直接に取り扱う点で,pHメーターでは経験しなかった種々の問題が起こってきている.
ここでは,前号のイオン電極法の基礎に続いて,日常検査で遭遇している血清電解質測定上の問題点について取り上げ,従来法との解離現象,標準液の問題,正確度の決め方などを中心に考えてみることにする.
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