マスターしよう基本操作
ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
高橋 朋子
1
1星薬科大学
pp.817-824
発行日 1981年10月1日
Published Date 1981/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205378
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
約20年前に開発されたポリアクリルアミドゲル電気泳動(Polyacrylamide gel electrophoresis;PAGE)は,①分離能が優れ再現性がよい,②試料が微量でよい,③操作が簡単である,などの理由で,今や生物学的試料(蛋白質,核酸及び他の荷電高分子)の分析に必須の手技となっている.PAGEは泳動形式により,①ディスク(Disc)電気泳動—ガラス管中の円柱ゲルで泳動する,②スラブ(Slab)電気泳動――2枚のガラス板にはさんだシートゲルで泳動する,がある.また,泳動系にSDS(Sodium dodecyl sulfate)を含有するか否かにより,①SDS-PAGE――各成分の大きさの差で分離する,②いわゆるPAGE――各成分の荷電と大きさの差で分離する,の2種類がある.ここではディスク法に話を限ることとし,蛋白質の相互分離を目的とした基本的手順(いろいろな工夫や変法もあるが,著者が行っている方法を中心に)を述べる.PAGE一般の原理や詳細については文献1〜4を参照されたい.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.