感染症の検査法 Ⅲ 検査法各論
[6]同定法
B 種別同定法
5 放線菌
三上 襄
1
,
矢沢 勝清
1
1千葉大学真核微生物研究センター化学療法分野
pp.843-845
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205057
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はじめに
Actinomycetes(放線菌)は真性分岐を示し,菌糸で生育し,分生子を形成するなど真菌に近い性質を有するが,真性細菌に属する.抗生物質の生産菌を含め,多くの放線菌が報告されているが,臨床分野で特に問題になる放線菌はノカルジア症を起こす好気性のNocardiaであり,次に放線菌症を起こす嫌気性のActinomycesである.
本章においてはNocardiaの同定法を中心に述べ,嫌気性の放線菌についてはすでに簡易同定システムが用いられているので,紙数の関係上,簡単に触れるにとどめたい.
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