感染症の検査法 Ⅲ 検査法各論
[5]培養法
B 対象別培養法
1)抗酸菌
東堤 稔
1
1(財)阪大微生物病研究会臨床検査部
pp.758-762
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205038
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培養検査は塗抹検査に比べて検出感度が優れているのみならず,得られた集落から菌種の同定による確定診断や化学療法に欠くことのできない薬剤感受性検査が実施できる利点がある.
抗酸菌検査のうち結核菌検査については『結核菌検査指針』(厚生省監修,1979)による検査法が広く実施されてきたが,近年,微量排菌者の増加,小川培地での遅発育菌,劣性発育菌,非結核抗酸菌(Mycobacteriaother than tubercle;MOTT)など多様化し,現在の検査法で対応できないため,指針の改訂版ともいうべきものが工藤らによって出版された.『微生物検査必携—細菌・真菌検査 第3版』(厚生省監修,1987)では検体の前処理法や使用培地に改良が加えられ,現状に合った精度の高い検査法が紹介されている.
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