感染症の検査法 Ⅲ 検査法各論
[2]染色法
10)ギムザ染色
坂東 明美
1
,
奥住 捷子
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.700-701
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205019
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■目的
微生物分野でギムザ染色が行われるのは,寄生原虫類の検出および内部構造を観察するときである.
日本では土着の病原性の強い寄生原虫は見られないが,今日のように世界各地との交流が盛んになると,アフリカや東南アジアなどからの熱帯性の輪入原虫症も多く,また,白血病,リンパ腫,癌,エイズ,免疫抑制剤使用者などの免疫能低下に伴って顕在化してくるPneumocystis cariniiやToxoplasma gondiiなどの日和見的原虫症も多くなり,それらの検出・鑑別に,ギムザ染色は有効な手段となる.
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