感染症の検査法 Ⅱ 感染症各論
[13]小児ウイルス感染症
藤田 晃三
1
1旭川医科大学小児科
pp.670-674
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205006
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はじめに
小児のウイルス感染症は頻度の高い疾患であるとともに多彩であり,新しい疾患や新たな原因ウイルスの発見もなされている.多くは臨床症状をもとに診断されるが,流行などの疫学的背景がなければその診断は必ずしも容易ではない.また,症候群としてとらえられるような疾患も多く,原因を確定するためにはウイルス検査は欠かせない.表に小児の主なウイルス性疾患とその原因ウイルス,ウイルス分離材料,および血清学的検査方法を挙げた1).この表をもとに,まず,ウイルス性疾患の検査法,検体採取の際の注意点について述べた後,小児ウイルス感染症について概説する.また,百日咳について触れてみたい.
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