マスターしよう検査技術
糞便内原虫検査法—特に赤痢アメーバについて
宮原 道明
1
,
真子 俊博
2
1九州大学医療技術短期大学部
2福岡市衛生試験所微生物課
pp.1269-1274
発行日 1988年10月1日
Published Date 1988/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204742
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糞便内原虫類の中で特に重要なのは,法定伝染病に指定されている赤痢アメーバの検出と他との鑑別である.本虫の形態には栄養型と嚢子が見られ確実な診断は検査材料の中にこれらを検出することでなされる.しかし,これらの検出は必ずしも容易ではなく,臨床上赤痢アメーバ症の疑いがある場合には,各種の免疫学的検査法が有用である1,2).
栄養型は糞便(下痢便,粘血便)や膿瘍物などの直接塗抹標本の中に見いだされる.固形便では栄養型が出現しないので,ホルマリン・エーテル法を用いて嚢子を集めてから鏡検する3,4).
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