検査を築いた人びと
鍍銀染色法の創始者 マックス・ビルショウスキー
深瀬 泰旦
1
1東京慈恵会医科大学医史学
pp.960
発行日 1986年8月1日
Published Date 1986/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203805
- 有料閲覧
- 文献概要
一般に組織標本の染色ではヘマトキシリン・エオジン染色を行うことが多いが,特定の組織や線維をクローズ・アップするために,いろいろな特殊染色が考案されている.膠原線維を染色するためのファン・ギーソン染色やマッソン染色,弾性線維のためのワイゲルト染色(本誌11巻7号),脂肪細胞のためのズダンⅢ染色などがある.
結合組織の細線維,ことに格子線維や細網線維が,銀の微粒子をよく吸着する性質を利用して,組織切片に銀処理を施し,これらの線維を選択的に黒色に染め出す鍍銀法も特殊染色の一種であり,この方法を創案したのがビルショウスキーである.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.