形態学的検査と技術 血液と病理
血液
[5]その他の検査法
[A]LE細胞現象
大竹 順子
1
1順天堂大学医学部附属病院中央臨床検査室
pp.501-504
発行日 1986年4月15日
Published Date 1986/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203681
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1948年,HargravesがSLE患者の骨髄細胞の中に均一無構造な封入体をもつ細胞を報告した.これがLE細胞(lupus erythematosus cell)の報告の始まりである.通常,LE細胞は生体内では認められない.生体内には細胞膜に傷害を受けた細胞が存在しないからである.LE細胞が出現するためには次の4条件が必要である.
(1)血清中にLE因子が存在すること (2)補体活性があること(貧作用時に必要) (3)細胞膜の傷害された細胞が存在すること (4)LE体を貧食する細胞の存在すること(通常は好中球であるが単球,好酸球のこともある) 以下,LE細胞検出法の手技について記す.
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