検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
免疫グロブリン増加の意義
右田 俊介
1
,
奥村 次郎
2
1金沢大学がん研究所
2金沢大学病院中央検査部
pp.595-601
発行日 1985年7月1日
Published Date 1985/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203388
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免疫グロブリンは抗体の機能をもつ蛋白の集合体であって,これの測定と結果の解釈は免疫機能の指標として重要な意味をもつ.現在ではセルロース・アセテート膜電気泳動によってγ分画を測定し,一元放射状免疫拡散法(SRID),レーザーネフェロメトリー法(LN),ラテックス近赤外比濁法(LPIA),酵素抗体法(ELISA)などによってクラス別の測定を行い,免疫電気泳動(IEP)2),免疫固定法(IF)2)によってM成分のタイピングが行われる.さらに抗原を用いて特定の抗体の増加も測定可能である.
ここでは抗体の特異性は考えないで,γ分画の総量として,またいずれかのクラスの量として,免疫グロブリンが増加したときの意義を考える.
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