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V型アレルギー反応の機序
兼岡 秀俊
1
1佐賀医科大学
pp.202-203
発行日 1985年2月1日
Published Date 1985/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203278
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感染症,膠原病,アレルギーをはじめとするさまざまな疾患の発症および臨床経過には,いろいろの様式で免疫現象が深くかかわっている.
CoombsとGellは,免疫反応による細胞障害の型をⅠ型からⅣ型に分類したが,この分類は疾患にかかわる免疫現象を考えるうえでの基本とされてきた(図)1).すなわち,Ⅰ型は,IgE抗体に結合した抗原刺激によりヒスタミンをはじめとする化学伝達物質が遊離され,標的臓器において薬理作用を示す反応で,多くのアトピー性疾患が属する.Ⅱ型は,標的細胞に対する抗体と補体による細胞融解反応で,Rh不適合妊娠などにみられる新生児溶血性疾患が代表例である.Ⅲ型は,免疫複合体の沈着による臓器障害で,多くの自己免疫疾患にみられる.Ⅳ型は,Tリンパ球による細胞障害の型であり,ツベルクリン反応,あるいはウイルス感染細胞の除去がこの型に入ると考えられる.
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