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血栓溶解療法とフィブリノゲン測定
山中 學
1
1東大
pp.1100
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203218
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DuPont acaによるアンチトロンビンⅢ(AT Ⅲ)とフィブリノゲン(Fbg)量の値を,DadeのProtopathによる値と比較したら,急性DIC(播種性血管内凝固症)あるいは深部静脈血栓症,あるいは先天性AT Ⅲ欠乏症などの症例で,大きな食い違いがみられたと,米国カリフォルニアのBick医師が注意を喚起している.
すなわち,急性DIC,血栓溶解療法を行っている患者でFbg量とAT Ⅲの高値がみられている.異なる三つの病院でのDuPont acaでの測定値で,技術的エラーとは思えない.特に示された8患者のacaとDade法でのFbg量は,平均して724mg%と425mg%,極端な2例ではacaの738,470mg%に対しDade法で122mg,225mgという大きい違いを示している.
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