技術講座 輸血
ABO式血液型不適合妊娠検査
岡部 龍也
1
1日本大学医学部臨床病理
pp.1081-1084
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203211
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ABO式血液型不適合妊娠の場合,実際に新生児溶血性疾患を起こし,治療の対象となる例は,母児間不適合例の数%程度であり,軽症のものがほとんどであるといわれている1).また,発生頻度についてはABO不適合妊娠の診断基準が確立されていないために,報告によって大きな差があるようである.
母児間の血液型の組み合わせは,母がO型の場合,児はAまたはB型,母がA型の場合,児はBまたはAB型,母がB型の場合,児はAまたはAB型,以上の組み合わせが不適合妊娠となるが,実際に臨床的に問題となるのは母がO型の場合のみで,他の組み合わせでは障害が起こるのは非常にまれである.
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