私たちの本棚
おっちょこちょいの魅力—おっちょこちょ医—なだいなだ 著
斉藤 裕美子
1
1小豆沢病院臨床検査科
pp.1019
発行日 1984年11月1日
Published Date 1984/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203192
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頭の中に生えたカビを退治してくれるような本はないか,と入った書店で見つけたのがこの本.『おっちょこちょ医」の「医」のところに目が吸い寄せられたのは,どういうわけ?ヤッパシ,ほとんど"職業病"なのかしら…….日頃たまったストレスを,衝動買いで発散させる癖が私にはありまして,時々あとで違うストレスを背負うこともありますが,この本には質,値段ともに満足.運が向いてきたのかしら.
通勤電車の中,気負って読み始めたのがいけなかった.笑いをこらえるのに一苦労.腹筋は痛くなるし,涙は出るし,本で顔を隠したってもう遅い.こういうと何だかこの本がドタバタで終わってしまうように聞こえるかもしれませんが,なかなかどうして.笑いながら考えさせられ,最後にはしんみりとしてしまうという,軽くさわやかにしてズシンとくる,そんな作品なのです.
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