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男から女へ性交によりうつるAIDS
山中 學
1
1東大中検
pp.57-58
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202955
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元来健康な同性愛男子における後天的免疫不全症(AIDS)の多発が米国で問題になっていることを前回(本誌11巻3号,267頁)紹介した.AIDSはわが国でも注目されるようになった症候であるが,その後白人の同性愛男子のみならず,ハイチ移民や少数の血友病患にみられ,その発生の原因は確認されていないが,性交や静注などを含めた種々の経路による生物学的物質の感染によるのではないかという考え方を裏づけているようである.
ニューヨークのMontefioreメディカルセンターのHarris博士らは,その原因を確かめるため,男性の患者のパートナーのごく普通の女性7名について検査を行ってみた.男性の7名は皆コカインやヘロイン静注の常用者であり,鵞口瘡をもち,そのうち6名がニューモシスチス・カリニを検出している.パートナーの女性は異常を認めなかったものは1名だけで,1名はAIDS,1名はその前駆症状を呈し,4名が異常症状を示していた.
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