コーヒーブレイク
ヨゴすまい,グラ染 床や手や衣服
O. T.
pp.244
発行日 1983年3月1日
Published Date 1983/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202716
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仕事柄,手指はいつも美しく保っていたいと思っている.といっても爪をとがらせるほど伸ばして,マニキュアを塗るというような美しさではなく,ごく自然な清潔で健康的な美である.
ふだんは素手で載せガラスを持ち,学生には見せたくないような不器用な手技で行っても手を汚さないで済むのであるが,今日は特に汚したくないという日に限って手指まで染色してしまう.手指の腹の部分ならば脱色剤でぬぐえばよいのであるが,爪と皮膚の間に入った場合にはまったく始末が悪い.爪の回りに青や赤のスジをつけた手を2,3日さらしていなければならない.先日もコワゴワ染色していると,ピペットの液をサッと標本にかけた途端に,紫の液は点状に飛び散り,右手はたちまち大小の斑点だらけになってしまった.原因はピベットの先端に空気が入っていたのを知らずに,勢いよく液を出したため飛散したのである.渋々,塩酸アルコールで斑点を拭うと,いつもならすぐに色素は落ちるはずなのにどうも斑点が消えにくい.
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