コーヒーブレイク
臨床検査技師の国家試験について
T. S.
pp.627
発行日 1980年8月1日
Published Date 1980/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202105
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本年3月行われた国家試験の合格率が,47.9%であると聞いて驚いた.少なくとも3年間の技師教育を卒業した者が,半分も合格できないような国家試験は,考慮の余地があると思う.試験を難しくして勉強させることは良いことであるかもしれないが,医療従事者の中では最も難しい試験に合格した者が勤務する職場に,明確な業務制限がないというところに問題があると思う.
私は国家試験というものは,卒業してその職についた場合に,最低これだけは知っていてもらわなければ,社会に迷惑をかけるから困るというような線が合格線であると思っていた.しかし,最近の問題の傾向は,微に入り細に入り,答に窮するものが増加した.これでは技師教育3年間で,一般教養から基礎課目,専門課目,基礎実習,病院実習へと真面目に勉強した者は落第し,国家試験問題のみの対策に走った者が,合格するということにもなりかねない.
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