知っておきたい検査機器
Airfuge
佐野 紀代子
1
,
小林 佐智子
1
,
椎名 晋一
1
1東京医科歯科大学病院検査部
pp.594-597
発行日 1980年7月1日
Published Date 1980/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202098
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分離分析における超遠心機の利用価値は非常に高いにもかかわらず,検査室では余り用いられていない.それは超遠心機と言えば高価な機器であり,そのうえ操作が複雑で,そして多量の試料を必要とし,かつ測定時間が長いなどの既成概念があるためである.このような超遠心機のイメージを全くくつがえすような超遠心機がBeckman社からAirfuge(エアーフュージ)という商品名で発売され,小型でしかも安全で取り扱いも容易なことから,生化学の分野ではかなり利用されてきた.そしてその必要性から目的に応じた種々のローターが発売されている.現在検査室では主に血清リポ蛋白の分離に用いられているが,今後広範に利用される機器であることが予測される.そこで本稿ではAirfugeの原理と構造を中心に概説する.
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