技術講座 血清
梅毒の血清学的診断法 Ⅳ—血清反応の種類と診断への応用
菅原 孝雄
1
,
笠松 重雄
,
山屋 駿一
1国立予防衛生研究所細菌第2部
pp.902-909
発行日 1979年11月1日
Published Date 1979/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201947
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梅毒を診断するためには,次の三つの方法を駆使して総合的に判定しなければならない.すなわち,①患者の問診及び臨床症状による診断,②梅毒の病原菌であるTreponema pallidum(TP)の検出,③血清反応による梅毒抗体の検出,などである.
しかしながら,最近我が国においては,顕症梅毒をほとんど見ることができなくなってきており,臨床症状による診断はもはや成立しなくなってきた.同様に患部からのTP菌体の検出も,その機会がはなはだ少なくなり,診断としての有用性が低下している.したがって,血清反応による梅毒の診断は,ますます重要なものとなっている.
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