測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
アイソトープによる呼吸機能検査
川上 憲司
1
1東京慈恵会医科大学放射線科
pp.379-384
発行日 1979年5月1日
Published Date 1979/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201838
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肺は比較的余力のある器管として,軽度の病変は見過ごされ,呼吸困難などの自覚症状を訴える時期には,相当病変が進行している.閉塞性病変の早期発見には種々の方法が開発されてきているが,いずれも肺を全体像として捕らえている.肺病変は全肺に均等に始まるのではなく,部分的に発症するが,それがごく局所的である場合,口腔部における出力のみでは捕らえられない.
Knippingら1)により導入されたラジオアイソトープ(RI)を用いた肺機能検査法は,肺を二次元的に観察するきっかけを作ったと同時にクロージングボリュームなどの呼吸機能検査の生理的基盤を作った.
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