随筆欄
アイソトープ余聞
藤森 速水
1
1大阪市立大学
pp.191
発行日 1956年3月10日
Published Date 1956/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201341
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随筆というものは,随意な題目で,隨意な気持で,随意な時に書くものと思つていた。所が本誌編集室から,昨年秋から一年越しの催促で,それも殆んど強制に近い催促である。これでは随筆所か不随筆にならざるを得ない。実の所,決して怠けていたわけではなく,いつか筆を執つて書いて見ようと思つていたが,いつでもよいし,どんな題目でもよいからと思いつつ,とうとう,今日に及んだ次第である。題目も色々考えているうちに,一つの題目を考えて,又もつと良い題目が思い浮んで来ては,暫らく考えているうちに,もつと良い題目が浮んで来るだろうと思い乍ら,幾日かが過ぎ去つた様な次第で甚だ申訳けないと思つている。
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