ひとこと
病院実習
西嶋 正純
1
,
今田 裕
2
,
川畑 久
3
,
S
1阪市大病院中検
2文京女学院医学技術専門学校
3日大駿河台病院中検
pp.308-309
発行日 1977年4月1日
Published Date 1977/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201338
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病院実習に対する考え方は様々だろうが,その必要性については改めて論ずるまでもなく,大方の認識するところでありながら,実習受け入れを拒否する病院があるのはどういうことか.確かに中検における日常業務は多忙であり,しかも機械器具試薬消耗品類は学生が自由に使えるほど豊かでは決してない.現在学生は3年の初めから実習に出る.一通りの講義は済んでいるはずだが,何か実技をやらそうとしても先輩技師が手とり足とりコーチしてやらねばまず無理だろう.ここに現場でのかなりの負担が要求されることになる.
そこで3年間は学校でみっちり講義実習を受け,ほぼ実技も一人立ちできると思われる卒業直後から病院実習に出るのはいかがなものか.さすれば現場での負担も軽減され実習受け入れ拒否現象も変わるだろう.しかしこの場合学生の身分が問題となる,すでに学校は卒業しているので学生ではない,しかしまだ就職していないから経済的に不安定だろう.こういう形ではどうも問題が残りそうである.とすればこれは現在の3年制教育のカリキュラムなどの限界ということになりそうで,4年制大学構想が前提となってこよう.
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