最近の検査技術
アルカリホスファターゼのアイソエンザイム
中山 年正
1
1虎の門病院生化学科
pp.845-852
発行日 1976年11月1日
Published Date 1976/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201207
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AIPアイソエンザイムの特徴
そもそもアイソザイム(isozyme)またはアイソエンザイム(isoenzyme)という名称は1959年Markartら1)により提唱されたものであり,その一般的定義として"同一種属の同一生体内,または同一細胞内に共存する同じ酵素作用を示すが酵素分子の性質を異にする酵素群"の意味が考えられている.
アルカリホスファターゼ(AIP)のアイソェンザイムは,臓器または組織によりそれぞれ異なった性質を示すから,この定義の前者に相当するアイソエンザイムであり,後者の意味のアイソェンザイムにはGOTのアイソエンザイムが代表的なものとして挙げられる.すなわち,GOTは同じ細胞の中でも,ミトコンドリアに局在するものと細胞液に局在するものの2種類が存在する.
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