マスターしよう基本操作
混合,溶解,攪拌
正路 喜代美
1
1東大病院中検
pp.697-700
発行日 1976年9月1日
Published Date 1976/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201164
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化学検査室における主な業務は,被検物中の成分を,化学反応などにより定性・定量分析することである.分析に使用する試液も調製する.乳鉢の中で結晶試薬同士を混合する,あるいは液体試薬同士を混合する試薬の調製がある.水(水も試薬)に濃硫酸を静かに注ぎ希硫酸を調製する.逆の手順は危険である.試薬の混合には,それぞれの性状の理解と混合による現象も理解しておくことである.被検物では尿,血清以外に糞便や結石がある.被検物に目的試薬を混合して定性,定量を行う.緩やかに混合するもの,激しく混合するもの,攪拌により効果をあげるものもある.試薬,被検物ともに水溶性のものが多いが,酸やアルカリに溶解するもの(炭酸カルシウムや結石),有機溶媒を必要とする脂質類がある.溶媒を選び,種々な攪拌手段で混合,溶解が行われている.
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