測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
細菌の栄養原・1—概論
坂崎 利一
1
1国立予防衛生研究所細菌第1部
pp.650-652
発行日 1976年9月1日
Published Date 1976/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201148
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
細菌は自然界ではそれぞれに適した環境に生き,発育している.土壌,植物,動物,水,油,石など自然界に存在するもので,細菌に栄養を供給していないものはない.したがって,われわれが細菌を培養しようとするときには,自然界におけるその細菌に適した環境を人為的に作ってやらなければならない.海に生息する菌は,実験室では海水を与えてやればおそらく発育するであろう.動物体内で発育する菌には,タンパクの浸出液を用いれば実験室でもおそらく発育するだろう.細菌の人工培養はそのような構想から出発したのである.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.