技術講座 細菌
抗酸菌検査法・1—塗抹から培養まで
平峰 繁
1
1国立療養所千石荘病院研究検査科
pp.66-68
発行日 1975年11月1日
Published Date 1975/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200926
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抗酸菌(Mycobacteria)とは,いったん染められた菌が,脱色作用のある酸によって脱色されにくいという性質からその名がきており,このような性状を利用した染色法や分離培養法により,定められた手順に従って行えば,抗酸菌検査はさほど困難なことではない.
結核菌(Mycobacterium tuberculosis)は抗酸菌の中で代表的な菌種であり,臨床材料から分離される抗酸菌のうち90%以上が結核菌であるが,近年,非定型抗酸菌(Atypical Mycobacteria略してAMという)による疾病が注目され,これら菌種の分類がここ数年の間に急速に進み,同定法をも含めて間もなく国際的レベルで確立されようとしている.
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