特集 必修 日常検査の実技
血液
出血時間
藤巻 道男
1
1東京医大臨床病理
pp.37
発行日 1975年8月1日
Published Date 1975/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200832
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皮膚毛細血管を穿刺して,その出血が自然に止まるまでの時間を出血時間という.これに影響を及ぼす因子は毛細血管機能,組織収縮力,血小板数と機能などである.血小板は小血管の損傷部の露出した膠原線維に粘着し凝集して血小板血栓を形成するが,血小板数の減少や質の異常として粘着・凝集の不良の場合には血小板血栓を形成し難い.出血時間の延長は血小板減少症,血小板機能異常症(血小板無力症,血小板病症),線溶亢進時(プラスミン,FDPの出現),von Willebrand病などの場合である.
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