技術講座 血液
出血時間
田原口 経貞
1
1徳島大学中央臨床検査部
pp.136-141
発行日 1978年2月1日
Published Date 1978/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201559
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血液は血管内では流動性を保持し,体内を循環している.しかし,いったん組織が損傷を受け血管が破綻すると,生理的状態では図1のごとき止血機構が働き,生体は出血を最少限にとどめようとする.
出血時間は一般に,生体の止血能の総合的な表現であると言われる.すなわち,毛細血管ないし細小動脈におけるvascular integrityの良否を意味し,それには止血反応に関与する諸要因のうち血管の性状と血小板の量的,質的変化とが最も密接に関係している.本稿では出血時間測定法を中心に関係事項につき解説を加えたい.
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