クローズアップ
川並 恢—三菱水島病院検査科
小倉 康晴
1
1日本鋼管福山病院中検
pp.56-57
発行日 1975年6月1日
Published Date 1975/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200815
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独自のシステム化を完成して
1日の外来数1,000人,ベッド120床の病院で検査室の定員が7人,そのうち欠員が3人ということは,現在4人で検査しているということである.川並さんの専門は血清だが,細菌,心電図,脳波,時には生化学も手がける.そのうえ,週1回母校で血清実習の指導もする.殺人的な忙しさである.
検査室の合理化が進んでいる現在,分析器はもちろんコンピューターの検査室への進出が目覚ましいが,それは主として大病院向けのものである.中小病院の検査室にとって,検査そのものはたとえ用手法で行ったにしろ,そのデータ処理にミニコンピューターは使えないだろうか——安い事務用機器を購入しそれに比色計を接続するなど,彼は自分の病院の検体数に合ったシステムを作り出した.しかもメーカーが組んだプログラムは検査の実情に合わないところが多い.機器をフルに使うためには,自分たちでプログラミングし直す必要が出てくる.ルーチンワークに追われながらも,その新しい勉強をし続けたところにシステム化は完成したと言える.
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