基礎から応用へ
発色基質の種類と特性
降矢 震
1
,
降矢 熒
2
1千葉大・検査部
2東京女子医大生化学
pp.25-28
発行日 1975年6月1日
Published Date 1975/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200801
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組織片をグリセロリン酸液に浸せば,ホスファターゼの存在部位に無機リン酸が遊離してくる.反応中に塩化カルシウムを前もって混合しておけば,直ちにリン酸カルシウムとして酵素存在部位に沈着する.これを硝酸銀により発色させるのが高松法(1938)である.これを契機として酵素的組織化学は現在の隆盛をみた.
現在はナフチルリン酸を基質とし,水解遊離するナフトールが反応液中にあらかじめ溶かしてあるジアゾニウム塩と結合して,不溶性のアゾ色素を作る方法が用いられている.酵素部位に不溶性色素が時間とともに沈着し,発色してゆく様が見られる.
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