知っておきたい検査機器
自動化学分析装置(フローシステム)
古川 一郎
1
1阪大病院中検
pp.35-36
発行日 1975年4月1日
Published Date 1975/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200755
- 有料閲覧
- 文献概要
原理と構造
比例秤量ポンプを用いてチューブを定速でしごき,試料,希釈液,試薬,空気などを吸い上げる.一連の細長いチューブの中を,絶え間なく希釈液や試薬類を流し,その流れの中に,一定間隔で,一定量の試料を加え,希釈,混合,必要に応じて除タンパク,加熱などを行った後,比色測定を行う.また一定間隔に,一定量の気泡を加えることにより,流動している液を分節し,液の混合を容易にするとともに,前後試料間の相互汚染を防いでいる.このように試料の採取から反応,比色測定までを,一連のチューブの中で,絶え間ない液の流れの中で行うことから,この原理に基づいた自動分析法をcontinuous flow system,略してフローシステムと呼んでいる.
このフローシステムは,1957年,Skeggsによって開発され基本的には図1-Bに示すごとくサンプラー,比例秤量ポンプ,透析器,加熱槽,比色計,記録計の各部から構成されている.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.