技術講座 血清
抗ストレプトリジンO(ASO)価測定
堀越 晃
1
1東大病院中検
pp.64-65
発行日 1975年3月1日
Published Date 1975/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200740
- 有料閲覧
- 文献概要
1.原理
A群溶血性レンサ球菌はストレプトリジンO(SO,SLO)という溶血毒素を産生する.この菌は強い抗原性を持っており,この菌に感染すると患者血清中にストレプトリジンOに対する抗体,すなわち抗ストレプトリジンO(antistreptolysin O;ASO,ASLO)というSOの毒素作用を中和する抗体が出現する.この患者血清にSOを加えると中和されるのでヒトまたはウサギ赤血球を加えても溶血は起こらない.この原理を毒素中和反応といい,ASO価を測定することによりレンサ球菌の感染によるリウマチ熱,急性糸球体腎炎などの診断に応用される.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.