最近の検査技術
生体反応解析に役立つオートラジオグラフィー
重松 昭世
1
1日本産業科学研究所
pp.7,33-40
発行日 1975年3月1日
Published Date 1975/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200730
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生体を無傷害,無拘束で,生体反応の情報を取り出すことができれば,従来の臨床診断の資料に加えて,質量ともに豊かになると思われる.周知のように検査対象は,血液,尿,糞便を主体とし,その成分の量的変動を情報源としているのが従来の臨床検査である.ここに挙げられる各種成分の量的変動と病態との間に密接な関係のあることが,あらかじめ生化学的手法を用いて証明されていなければならない.実際臨床検査項目に載せられるまでには,数え切れない基礎資料が要求される.
ここに紹介するオートラジオグラフィーも生体反応の情報を直接得る手段として発達してきたもので,医薬品,食品添加物などの安全性を立証するための資料を提供するだけでなく,広く老化,ストレス,代謝障害などの生体反応の情報を得るためにもこの方法が使われ始めている.
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