技術講座 血清
梅毒血清反応・4 FTA-ABSテスト
岩田 進
1
1日大板橋病院中検
pp.64-65
発行日 1974年12月1日
Published Date 1974/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200657
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梅毒血清反応にはカルジオライピンを抗原として用いるReagin反応が歴史も古く,一般によく用いられている.Reagin反応では生物学的偽陽性反応(BFP:biological false positive)が問題にされ,これを解決する方法の一つとして,FTA-ABSテスト(fluorescenttreponemal antibody-absorption test)が行われるようになった.これは抗原としてTreponema pallidum Nichols株(以下TP)を用いて,螢光抗体法(間接法)を利用して行う方法である.本法の特徴は被検血清中の非特異的抗体をTreponema pallidum Reiter株の加熱上清で吸収して除く操作を行っており,そのため,特異度,鋭敏度ともに従来の方法よりすぐれている点である.
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