病人と病気と病院
患者の立場から
大友 恒夫
1
1秩父セメントKK
pp.12-15
発行日 1973年11月1日
Published Date 1973/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200286
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"検査と技術"誌から標題のごとき原稿のご依頼である.しかもお医者さんや看護婦さんに対し日ごろ思っている悪口を存分に書いてほしいということのようである.私も長年,お医者さんや看護婦さん方にたびたびごめんどうをかけているほうだし,またこれからもお世話にならなければならないことであるし,できればこういうことはごめんこうむりたいのはやまやまであるが,このお口ぞえをされたのが,20年近くもごやっかいになっている先生とあってみれば,お断わりし切れないのが人情というものであろうし,また何を書こうが今後お前のことはめんどうを見てやるよという一種の保証と受け取れないこともない.それにかつて私の叔父の晩年にそれこそ献身的に治療に当たってくださり,臨終まで看取っていただいたうえ,追悼録に一文を草していただいたという借金もお返ししなければならないとあってみれば,ここは潔ぎよく軍門に降らざるを得ないところであろう.これからぼつぼつと思いつくままに悪口とやらを記してみたい.
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