Laboratory Practice 〈病理〉
関節液細胞診
米田 操
1
,
金山 和樹
2
,
白石 泰三
2
1鈴鹿医療科学大学保健衛生学部
2三重大学大学院医学研究科腫瘍病理学
pp.717-722
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104339
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はじめに
正常関節液は無色・淡黄色で,粘性に富んだ液体である.ごく少量が関節内に存在し,潤滑油の役割を果たしている.通常は採取できないため,細胞診検査の対象にはならない.一方,病的関節液は,関節リウマチ,変形性膝関節症,痛風,偽痛風,感染性関節炎などのリウマチ性疾患によるもので,正常より多い関節液が貯留することから,細胞診検体として検査対象となる.関節液細胞診の目的の多くはリウマチ性疾患の細胞診断であり,悪性細胞を検索することはほとんどない.
本稿では,病的関節液であるリウマチ性疾患の関節液細胞診について疾患に特徴的な細胞所見を解説する.
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