今月の主題 アスベストと中皮腫
各論(アスベストの診断・中皮腫の診断)
体腔液細胞診
亀井 敏昭
1
,
岡村 宏
2
,
渋田 秀美
3
,
安永 佳麻里
3
Toshiaki KAMEI
1
,
Hiroshi OKAMURA
2
,
Hidemi SHIBUTA
3
,
Kaori YASUNAGA
3
1山口県立総合医療センター病理科
2山口県立総合医療センター地域医療部
3山口県立総合医療センター中央検査部
キーワード:
悪性中皮腫
,
体腔液細胞診
,
免疫細胞化学
,
細胞鑑別
Keyword:
悪性中皮腫
,
体腔液細胞診
,
免疫細胞化学
,
細胞鑑別
pp.985-993
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101690
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アスベスト曝露による悪性中皮腫の増加は社会的問題である.その症状として,体腔液貯留が高頻度に認められ,出現する中皮腫細胞の特徴と細胞マーカーの特性を理解することで,細胞診断が可能となる.このことにより,悪性中皮腫の早期病変がみつかり,効果的な治療選択と予後の改善が期待できる.その診断のためには,中皮腫が多彩な細胞所見を呈することを認識し,適切なマーカーの組合せによる細胞鑑別の有用性(抗体パネル)とその限界についても熟知する必要がある.
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