オピニオン
日本超音波医学会認定の超音波指導検査士(腹部領域)制度
関根 智紀
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1総合病院国保旭中央病院中央検査科
pp.1230
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104114
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近年,超音波検査は全身の領域においてスクリーニングから精密検査までを網羅する情報量の多い検査法として位置付けられています.厚生労働省の新医師臨床研修制度における指導ガイドラインでも,習得すべき検査法の1つとして挙げられています.このため,日常検査を担当する技師にも社会的ニーズが高くなり,これまで学会の場においてもたびたび技師の教育セッションが開催されてきました.その結果,施設や学会では超音波の精度,研究および教育活動に,それなりの成績と評価が得られてきています.しかし,最近の臨床現場では,より高度な超音波検査の手技が求められ,かつ臨床知識も必要とされ,超音波で得られる情報の確実性も必須となってきました.このような現状のもと,一般社団法人日本超音波医学会は,より豊富な臨床の知識と高度な超音波検査技術を有し,さらに後進の教育と指導ができる人材を認定する第1回日本超音波医学会認定超音波指導検査士(腹部領域)の試験を行い,“超音波指導検査士”を誕生させました.
日本超音波医学会は,超音波指導検査士制度を設けるに当たって2010年にワーキンググループを立ち上げ,「超音波指導検査士委員会(腹部領域)」として準備を始めました.領域は,消化器と泌尿器さらに産婦人科を入れて腹部領域としました.第1回目の試験は2年間の検討のもとに,2012年4月から12月までの間に第1次から第3次試験までの3段階に分けて行われました.
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