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Campylobacter jejuniの感受性検査
丸山 英行
1
1千葉県済生会習志野病院検査科
pp.114-115
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103838
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はじめに
カンピロバクター(Campylobacter)は初めヒツジやウシの流産菌として獣医学分野で注目されていたが,その後ヒトにも感染する人畜共通疾患の原因菌として認識されるようになった.1977年,Skirrowにより分離培養法が確立してからその報告例は飛躍的に増加した.2011年度ではカンピロバクターの食中毒発生時件数はウイルスによる発生件数を上回り,第1位となっている1).ヒトへは食品を介して感染するが,主な原因食材としてトリ,ブタ,ウシなどの畜産動物の肉や卵などがある.特にトリでは腸管内の常在菌としてCampylobacter jejuniが高率に分離される.これら畜産動物の育成段階において使用される抗菌薬の恒常的な選択圧により,耐性を獲得したと思われるカンピロバクターが臨床からも検出されるようになっている.従来,カンピロバクターによる感染性下痢症は,感受性試験に頼らずとも,エンピリックセラピー(経験的治療)による投薬によって問題なく治癒せしめていたが,耐性株の増加に伴い感受性検査の必要性が増している.
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