増刊号 この検査データを読めますか?―検査値から病態を探る
Ⅳ 腎・泌尿器疾患
5 ALPおよびPSAの異常高値をきたした64歳の男性《進行性前立腺癌》
鈴木 和浩
1
1群馬大学大学院医学研究科器官代謝制御学講座泌尿器科学
pp.1044-1050
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103695
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Ⅰ.症例
64歳の男性.1か月前から出現した左股関節部から左大腿部の痛みのため,近隣の整形外科を受診.ALPおよびPSAが高値であったため,当科を紹介受診した.軽度の排尿障害と下肢のだるさを半年前から自覚していた.
現症:身長168cm,体重62kg,体温36.3℃, 血圧121/78mmHg,脈拍75/分.胸・腹部に異常所見なく,表在性リンパ節を触れず.四肢に浮腫は認めなかった.直腸診で前立腺は腫大し石様硬に触れた.
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