Laboratory Practice 〈診療支援〉
VTE予防における臨床検査室の役割
和田 英夫
1,2
,
坂口 茜
3
,
下仮屋 雄二
3
1三重大学大学院医学系研究科検査医学
2三重大学血栓・止血異常症診療センター
3三重大学中央検査部
pp.715-718
発行日 2012年8月1日
Published Date 2012/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103616
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はじめに
術後などにみられる静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism,VTE)では,致死的な肺塞栓症(pulmonary embolism,PE)を発症する場合があり,VTEの予防が重要とされている.VTEの予防に中央検査部が果たす役割には,①抗凝固療法のモニター,②血栓性マーカーの迅速な測定,③画像診断,④血栓性素因の診断,⑤VTE診断の注意喚起などが考えられる.また,中央検査部が積極的に主治医らの診療に介入することが必要である.当大学では,血栓・止血異常症診療センターが中心となって,VTEの予防・診断・治療に当たっている1,2).血栓・止血異常症診療センターの活動には中央検査部が重要な役割を果たしているため,当センターにおける中央検査部の役割を紹介する.
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