増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典
Ⅳ 微生物
検出された場合に医師に緊急に報告すべき微生物―Streptococcus pyogenes(劇症溶血性レンサ球菌感染症)
渡邉 栄三
1
,
織田 成人
1
1千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学
pp.843-847
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103302
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はじめに
市中感染症のなかには,抗菌薬感受性が良好であるにもかかわらず,その病原菌のもつ毒性が極めて強く激烈な経過をとるものがある.代表的なものにA群β溶血性レンサ球菌(group A Streptococcus,GAS)による劇症型溶血性レンサ球菌感染症(劇症溶レン菌感染症)があり,経過が激烈なことから「人喰いバクテリア(flesh-eating bacterium)感染症」と呼ばれている1).
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