トピックス
経鼻内視鏡による胃がん検診
川田 和昭
1
1静岡赤十字病院経鼻内視鏡センター
pp.394-396
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103145
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はじめに
“苦痛が少なく,安全な”経鼻内視鏡は急速に全国へと普及してきている.特に受容性と安全性を最優先に考える健診(検診)施設での導入が増えているが,この普及の背景には患者さんの圧倒的な支持がある.「胃カメラはつらいのが当たり前」,洋の東西を問わず患者さんも内視鏡医もそう考えてきた.患者さんたちが味わっている「胃カメラに伴う苦痛」に対してあまりに無頓着であったといえる.しかし,経鼻内視鏡の登場で内視鏡室の雰囲気が一変した.検査医と会話を交わしながらの胃内視鏡検査,こんな内視鏡室の光景を誰が想像したであろうか.ある患者さんが発した「先生,胃カメラが怖くなくなったね」という言葉は特に印象的であり,また象徴的でもあった.本稿では経鼻内視鏡の解説を行うとともに,胃がん検診への活用に向けた動きを紹介する.
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