Laboratory Practice 〈一般〉
尿路感染症における全自動尿中有形成分分析装置UF-1000iの有用性
厚川 喜子
1
,
川上 小夜子
2
,
斧 康雄
3
,
古川 泰司
1
,
宮澤 幸久
1
1帝京大学医学部附属病院中央検査部
2帝京大学医学部附属病院感染制御部
3帝京大学医学部附属病院微生物学講座
pp.307-312
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103117
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はじめに
尿路感染症(urinary tract infection,UTI)の診断には,尿中の白血球数および細菌数の有意な増加の証明が必要とされている.
全自動尿中有形成分分析装置UF-1000i(シスメックス社)は,フローサイトメトリー法による尿沈渣分析装置UF-110iの後継機種で,尿中の赤血球,白血球,上皮細胞,円柱を測定するチャンネルとは別に細菌専用測定チャンネルを設置し,細菌数の測定精度を向上させた機種である.その他にも,酵母様真菌,精子,結晶,小型円形細胞,粘液糸,細胞成分などを含む病的な円柱も定量表示が可能であり,さまざまな疾患のスクリーニング検査として使用される(図1).
本稿では,尿路感染症の迅速診断におけるUF-1000iの有用性について概説する.
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