増刊号 免疫反応と臨床検査2010
II 自己免疫
3 抗核抗体
庄司 亜樹
1
,
沢田 哲治
1
1東京医科大学病院リウマチ・膠原病内科
pp.822-824
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102900
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抗核抗体とは
抗核抗体は核成分に対する自己抗体の総称で,膠原病およびその類縁疾患の診療に欠かすことができない重要な臨床検査である1).LE(lupus erythematosus)細胞の発見以来,核成分に対する自己抗体が多数発見され,分子生物学や遺伝子工学の進歩に伴い,多くの対応抗原が同定されてきた.その結果,間接蛍光抗体法や二重免疫拡散法に加えて,リコンビナント蛋白質を用いた酵素免疫抗体測定(enzyme-linked immunosorbent assay,ELISA)法による疾患標識抗体が測定されるようになった.現在では膠原病の診断,病型分類,予後判定など日常診療で抗核抗体の測定が汎用されている.表に抗核抗体が陽性となる疾患を示す.
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