Laboratory Practice 〈微生物〉
ESBLsの分類
石井 良和
1
1東邦大学医学部微生物・感染症学講座
pp.712-717
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102878
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はじめに
βラクタマーゼはβラクタム環のペプチド結合を加水分解する酵素である.これまでに900以上のβラクタマーゼが報告されているが,臨床上問題となるのは,βラクタマーゼに分解されにくい第二世代や第三世代,第四世代セフェム系薬,モノバクタム系薬,カルバペネム系薬などに耐性を付与するβラクタマーゼである.これらのうち,第三世代,第四世代セフェム系薬あるいはモノバクタム系薬を分解する能力を獲得したクラスAあるいはクラスDに属する酵素を基質特異性拡張型βラクタマーゼ(extended-spectrum β-lactamases,ESBLs)と呼んでいる.
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