増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
内科エマージェンシーにおける救急処置
一次救命処置(BLS)
漢那 雅彦
1
,
森村 尚登
1
,
三谷 勇雄
2
1横浜市立大学医学部附属浦舟病院救命救急センター
2横浜市立大学医学部附属浦舟病院第2内科
pp.10-16
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907040
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ポイント
●心肺停止症例に対する救命処置の究極の目的は,心肺脳蘇生すなわち心肺機能の回復のみならず中枢神経系に後遺症なく救命することである.
●心肺停止症例の救命率の向上には“Chain of survival”の概念すなわち,①迅速な救急要請,②迅速な一次救命処置,③迅速な除細動,④迅速な二次救命処置,の4つの輪が円滑に連携することが必要不可欠である.
●一般に心肺停止症例の予後規定因子として,原疾患,目撃者の有無,BLS(一次救命処置)までの時間,ACLS(二次救命処置)までの時間などがあげられる.
●理論的には原疾患によってCPRの手順が変わる可能性があるが,現実的にはBLS開始の時点で原疾患を同定することは難しい.
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