技術講座 生化学
―ホルモンの測定シリーズ・17 その他:2―アディポネクチン
船橋 徹
1
,
小村 徳幸
1
1大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科
pp.603-611
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102850
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新しい知見
動脈硬化疾患予防医学の流れは,これまでLDL(low density lipoprotein)cholesterol対策が中心であった.近年,過栄養,運動不足がもととなって内臓脂肪が蓄積し,血圧,脂質,血糖の異常などマルチプルリスクファクターを合併するメタボリックシンドロームが動脈硬化疾患の基盤として重要になってきた.メタボリックシンドロームでは脂肪細胞の機能異常が起こっており,そのなかでも脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンの血中濃度低下,すなわち低アディポネクチン血症が注目されている.
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