特集 エイジング
エイジングとホルモン(7) アディポネクチン
平田 歩
1
1大阪大学大学院医学系研究科代謝血管学寄附講座
pp.73-79
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.22.02_0073-0079
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「Summary」ヒトの平均寿命が延伸する一方,若年世代の突然死が問題となっている。そのなかでも心血管疾患が大きな原因と考えられ,その発症基盤として内臓脂肪蓄積を基盤とするメタボリックシンドロームがリスクとして考えられている。この病態は,脂肪細胞の機能異常によりアディポサイトカインなどを介し全身の機能障害,すなわち組織の“老化”に結びつくことが明らかになってきている。本稿では,動脈硬化および臓器障害といった老化に対するアディポネクチンをはじめとするアディポサイトカインの重要性について概説する。「はじめに」20世紀以降,医学の発展により平均寿命は延伸している。その一方で働き盛りの世代の突然死も起きてきている。突然死の最も大きな原因は心血管疾患である。「Key words」内臓脂肪蓄積,慢性炎症,酸化ストレス,動脈硬化,心負荷
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.