技術講座 遺伝子
染色体検査―fluorescence in situ hybridization(FISH)法の有用性
松田 和之
1
,
日高 恵以子
1
,
本田 孝行
2
1信州大学医学部附属病院臨床検査部
2信州大学医学部病態解析診断学
pp.1371-1377
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102672
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
新しい知見
染色体検査は血液疾患の診断や再発時に必須の検査である.診断時は,染色体の形態観察を行う分染法を用い,再発時は,主に特異的染色体異常を標的とした蛍光in situハイブリダイゼーション(fluorescence in situ hybridization,FISH)法を用いて解析を行う.FISH法は,分裂期細胞のみでなく間期核細胞での観察が可能な高感度かつ定量的な解析方法であり,血液塗抹標本を用いた細胞形態と併せた染色体異常の解析や異性間移植後の生着に使用されている.また,パラフィン標本を用いたHER2-FISH法によるHER2シグナルの増幅は,分子標的薬の適用の基準の一つになっている.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.